作成日:10年7月28日

西部パレットがザザシティにあってよかった!という事例

特徴1 西部パレットが人が行き交う街中にある

1) 多様な人々が自然と交流できる西部パレットは「心のユニバーサルデザイン」を推進した。

事例1:人が学ぶ、社会が変わる

 ザザシティ中央館5階には多様な施設があり、自然と、国籍、年齢、障害のあるなしに関わらず多様な人々が互いに出会うことになる。中央館オープン当初、5階フロアにはたくさんの観葉植物と背の低い長いすがあちこちに置かれていた。西部MMCのスタッフは、それが特に視覚に障害のある人たちの移動の妨げになることを予測し、レイアウトの工夫を訴えたが、なかなか改善されなかった。しかし、白杖を持った人、盲導犬を連れた人が多くMMCを利用するようになり、何がどれほどのバリアになっているのか5階を管理している人たちも気づき始めた。そして、次第に安全でバリアの少ない、そして、人によるサポートがおこなわれる施設に変わっていった。

2) 何かのついでにふらりと寄れる西部パレットは社会貢献活動を身近なものにした

事例2:中心市街地商業施設にあるからこそ生まれる市民参加の機会
 買物や県民生活センター、浜松子ども館、マザーズサロン、喫茶コーナーを訪れる方が目にする西部パレットのNPO・ボランティア情報や相談活動は、多くの市民にボランティアなどの社会参加の機会を日常的に提供している。
例えば、次のような事例がある。

特徴2 西部パレットはスーパーや福祉施設など多様な機能が隣り合う複合施設の中にある

1) 西部パレットには、ソーシャルインクルージョンやノーマライゼーションを理念とする社会づくりの有効な仕組みがある。

事例1:目指す社会の具現化 
 障害のある人たちにとって、福祉制度の有りようが大きく変わったことで、生きていくために自ら必要な福祉サービスの在り処をみつけることはとても重要になった。MMCで目の代わりとなるパソコン操作技術を習得した視覚に障害がある人たちは、同じ障害のある人たちの福祉サービス情報を収集するニーズに応えるため、パソコン講座を開き始めた。講座を開くには、様々な準備が必要となるが、パソコンを借り出すMMCと同じ階に市民活動を応援する西部パレットがあるため、目の代わりとなるボランティアも、講座会場も用意できるし、同じ建物の地階で食事も済ますことができる。(→ だから、特に障害のある人は活動の場を総合庁舎に移転できない)
 ザザシティ中央館の中で安心して全ての用を足す環境が整っていたからこそ、「サービス受益者」側であることが多かった障害がある人たちが、「サービス提供者」側になることが可能になった。まさに環境が整うことによって、社会が目指していたノーマライゼーションの具現化が起こり得た。

事例2:自尊感情を回復させる就労支援
 県民生活センターに併設されているヤングジョブステーションの相談者の中には、様々な問題を抱え、すぐに就労できる状態にない方もいる。西部パレットではこうした方々の状況に応じて関係する団体を紹介し、就労に向けた力をつけてもらっている。
 例えば、ヤングジョブステーションより、性同一性障害に悩む就労相談者を、人と接するボランティアを通して通常の就労支援につなげていきたいとの相談があった。そのため、相談者が住んでいる磐田市の市民活動センターと話し合い、障害者や子育て支援の専門家の下で、同センターの仕事を手伝いながら自らの障害と向き合い、社会参加を少しずつ経験していくことになった。その結果、現在ではパソコン操作の基本を習得し、純然たるボランティアから交通費の支給を受けながら、定期的に通ってくるようになった。

事例3:在住外国人の社会参加支援
 仕事に就くために日本語を学びたいと思うのに、言葉が分からないために教えてくれるところを見つけ出せずにいる多くの在住外国人がいます。しかし、ジョブカフェに仕事を探しに来てたまたまパレットの交流テーブルで日本語を勉強している仲間達の姿に気づき、日本語を学ぶために西部パレットに通うようになった人が複数います。

事例4:障害のある親子の社会参加支援
 西部パレット会議室を使ってダウン症など障害のある子どもを持つ親たちの会合が開かれる。障害のある子どもをもつ親たちが、子どもと離れて社会活動をするときは、レスパイトサービスなど、制度を利用するため前もって届出が必要になり、気軽に行えない現状がある。しかし、西部パレットを利用した会合の場合、その間、子どもたちは会議室前にある西部MMCでパソコンを学びながら待っている。

事例5:障害のある人たちのための生涯学習の場 
 障害者が就業する上で必要なルールを身につけたり、適切な対人関係を身につける施設である西遠地域雇用支援センターで学ぶ人が、訓練が終わると同じ階にある西部MMCでさらにパソコンの練習をしていきます。雇用支援センターと西部MMCスタッフ間の情報交換もなされ、安心して訓練生たちが西部MMCを活用しています。

事例6:パレットのイベントの効果が倍増
  西部パレットを会場にしたUDフェアが複数回開かれているが、同じ会場にある西部MMCを障害のある参加者も知るところとなり、その後、パリアフリーのIT機器の活用のため、練習に訪れるようになった。

2) 生活空間にとけ込む敷居の低い公共施設になっている (→ だから総合庁舎には移転できない)

事例1:行政には困難な支援でも、民間のNPOだから出来ることがある
 何かにつけて法的な縛りがある行政には相談しにくい事情を抱えた人たちがいる。大小様々あるだろうが、特に法を犯した人達である。例えば、不法滞在の外国人だが、医療的な支援を受けたいとか、労働問題の相談にのってもらいたいなどの場合、介在者を通し、駅で待ち合わせ、安心出来る雰囲気をもつパレットに移動して相談をうけることになる。こうした人々は、西部パレットが県の総合庁舎内にあるとなったら、相談にこられなくなってしまうだろう。

事例2:高齢者や障害のある人の日常生活を豊かにする
 西部MMCでのパソコンでインターネットを楽しむ。同じ障害をもつ人達が開いている喫茶店でコーヒーを飲む。映画を見たり、買い物のついでに止まり木のように利用する西部パレットは、多くの障害のある人にとって、憩いの場所として生活に根付いている。「パレットに来るとほっとする」という人は高齢者などにも多い。障害のある人だけのために、または在住外国人だけのために郊外に建てられた専用の施設には絶対にない、多様性からくる豊かさが西部パレットにはある。

事例3:中心市街地商業施設内の市民の悩み相談窓口  街中の複合施設の中にある西部パレットは、設置から8年を経過し、市民にも知名度が高く、外国人、高齢者などの様々な悩みを抱えている市民の敷居の低い相談窓口になっている。
例えば、次のような事例がある。

特徴3  設置されて8年が経過。利用者数はうなぎのぼり、現在年間53000人をこえる

(18年度22,612人を1とすると、19年度1.63倍、20年度2.13倍、21年度2.34倍)

1) なじんだ場所として蓄積されたものが芽を出し始めた

事例1:8年の蓄積でできあがったイメージマップ 
 情報障害者とも言われる視覚障害のある人々は移動についても大きなバリアをもつ。西部パレットに自助努力で通えるのもイメージマップとして脳の中に地図が描きこまれているからである。8年の蓄積があるからこそ、ザザシティの様々な機能を使いこなし共助活動をすることも出来るようになった。

事例2:情報障害や交通障害を抱える人達に認知されたこと
 在住外国人にとっても、日本語を教えてくれるボランティアがたくさんいる西部パレットとして、認知され始めてきた。言葉の壁ゆえに情報障害も交通障害もある在住外国人にとっては、よく知られた場所を別の場所に移すことは、日本語を学ぶ機会を求めてやってくる人を排除してしまうことになる。この問題は視覚障害や知的障害のある人にとってもそのままあてはまる。

特徴4 市内を放射状に延びるバス路線の停留所が目の前にあり、交通の利便性は抜群によい

1) 交通弱者であっても西部パレットには楽に来られる

事例1:わかりやすいロケーションと交通の結節点
 高齢者の活動団体が増えており、パレット内での交流も進んでいる。車の運転が困難になる高齢者にとって、公共交通機関の利便性が高い西部パレットは格好の活動場所である。
また言葉の壁により情報弱者であり交通弱者である在住外国人にとってもこの場所にあることのメリットは大きい。

事例2:経済的な負荷を軽減
 ザザシティは乗り換えが少なく済む環境にあるため、経済的な負荷が軽減され、解雇問題に苦しみながら日本語を学ぶ外国人にとってこの場所にあることのメリットは大きい。

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