特定非営利活動法人浜松NPOネットワークセンター

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静岡県ジョブコーチ派遣事業2010

1.ジョブコーチ派遣事業報告

平成22年度のジョブコーチ派遣事業は、平成22年4月20日開始、平成23年3月31日契約終了までに193名、2,458回の支援を実施することができた。

本事業は、特定非営利活動法人「浜松NPOネットワークセンター」が受託し、県内7か所の拠点に所属する52名の静岡県ジョブコーチが、就職または職場適応に課題のある知的障害、精神障害のある人及びその他支援を必要とする障害のある人並びにこれら障害のある人を雇用しようとする事業主または雇用している事業主を対象に支援を行うものであり、支援要請を受けて、以下のように支援を行った。

なお、支援要請は、障害のある本人、その家族、事業主、ハローワークから随時受けている。

1)アセスメント

本人及び家族、施設、学校、医療機関等関係者と面談して、情報収集を行い、支援対象者の特性を把握して、就労上の予想される問題点を洗い出した。また事業所を訪問し、職務分析、課題分析、職場環境の評価を行い、支援計画を立てた。

2)現場支援

支援計画に基づいて、支援を行った。
 作業工程表、チェックシート、日報、治具などを必要に応じて作成し、職務をスムーズに遂行できるよう工夫したほか、職場での基本的マナーの習得、コミュニケーションのアドバイス、通勤に関して問題のある場合は通勤時の支援も行った。
 職場に対しては、職員に対し、支援対象者の障害特性について説明を行い、仕事の内容、指示の出し方、指導方法について助言、提案を行った。同時に、ジョブコーチのサポートがなくなった後も、職場内でナチュラルサポートが得られるよう働きかけた。
 支援途中及び支援終了時には個々にケース会議を行い、事業所人事担当者、現場担当者、ハローワーク、関係する施設の担当者、本人、家族と就労上の課題、支援の成果などについて話し合う機会を持った。

3)フォロー

必要に応じて事業所を訪問し、支援対象者の職場定着を確認し、担当者から聞き取りを行った。

以上、三段階に分けてはいるが、緊急性があるような支援対象の場合、たとえば既に就労日が決定していてすぐにも支援が必要と考えられる依頼には、現場支援に入りながら対象者把握、アセスメントを同時進行させるといった、現実に即した対応も展開している。

また今年度の特色として、精神面での課題を抱える対象者への長期に亘る支援を要するケースが多く見られたことがある。同様の課題により、就労以前の内容の相談も多数寄せられた。

個々の支援と平行して、障害者職業センターの行う講演会、ハローワーク主催の障害者就職合同面接会、特別支援学校主催の就業促進協議会、障害者就業・生活支援センター、障害者就業・生活ミニセンターのほか、福祉施設などが行う会議やセミナーなどへ積極的に参加して、障害のある人の就労支援にかかわる関係機関との連携を深めることができるよう努めた。

一昨年の浜松、昨年の富士拠点主催に続き、今年度も年々増えてきている支援要請に対して、それに応え得る質の高いジョブコーチの数を確保することを目的に、浜松NPOネットワークセンターが主催して、ジョブコーチ養成セミナーを開催した。その結果、全講座を46名が受講し(公開講座を含めると延べ88名が受講)、全課程を修了して拠点に所属し、ジョブコーチとなるべく実習を開始した者が15名いた。そのうち、今年度末までにジョブコーチとなって活動を始めた者は6名であった。なお、引き続き、ジョブコーチの人材確保は課題となっている。

さらに、静岡県の地域人材育成プラン事業を活用して、浜松NPOネットワークセンターにおいて3名の緊急雇用スタッフを採用し、ジョブコーチ育成事業を行うことができた。

また、静岡県教育委員会から「障害のある子どもの能力発掘・開発事業~専門家との協働事業~」への協力依頼を受け、就労支援ネットワーク静岡、藤枝、浜松が、静岡北特別支援学校、浜松特別支援学校において、協働事業を展開した。具体的には、校内実習の見学、作業手順などに対する助言、及び教職員との意見交換、現場実習におけるジョブコーチ支援と支援方法に関する意見交換、保護者に対する講演である。

静岡県西部においては、浜松技能開発専門校から依頼を受けて、障害者委託訓練における訓練受託企画課委託業務を行い、この活動の中で企業を訪問する機会を得た。

最後に特に付記すべき事項として、ジョブコーチスーパーバイザーを設置した事があげられる。支援については、これまで以上に専門性や経験を求められるような、困難な事例が各拠点から持ちあがって来ている。担当ジョブコーチ2名と拠点内のケース検討だけでは解決困難な課題が多く、ジョブコーチの負担が増している。これに対応するため、各拠点のジョブコーチのニーズに応じて報告を聞き取り、相談、助言を行うスーパーバイザーを設置し、支援方法の見直し、事業所に対するアプローチの変更、課題の捉えなおしを通して解決に結びつけるといった成果をあげることができた。

2.ジョブコーチスキルアップ研修報告

今年度も、浜松NPOネットワークセンターと拠点代表者との間で、現在とこれからのジョブコーチにどのようなスキルが必要であるかを協議、考察し、スキルアップ講座を企画、開催した。