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砂漠化をくいとめよう!(サンタフェ)

アメリカ南部のニューメキシコ州サンタフェ市は、国境がメキシコに隣接する非常に降雨量の少ない地域である。そこのある小学校4年生たちは学校の土砂の浸食問題にサービスラーニングとして取り組んでいた。降雨量が少ない乾燥地帯であることから、この地域では高木が育ちにくい。そのため、学校のグランドは植物が育たず、砂漠状態である。

砂漠化を少しでもくいとめようと、子どもたちがグランドに溝を作り、植物の種をまいた。雨水で種が流されないようにネットをはったり、溝の両側には石を積んで土手を作るなど工夫をこらしている。

この溝はグランドの隅に児童が作った湿地へとつながっていた。設計から溝掘りまで全て子どもが行った。その為に算数では溝の幅や長さなど計ったり、計算したりした。理科の授業では気候や、浸食、温暖化、在来植物について学び、それをサービスラーニング活動で実践した。地域の専門家や企業に対する支援や寄付の依頼は子どもたちが国語の時間に書いた。コンピューターの時間では、国語でまとめた企画書を、パワーポイントのプレゼンテーションにしていた。

校舎の数カ所には児童の背丈よりも大きな“雨水貯水タンク”が設置されていた。少ない雨を少しでも有効に生かそうとする児童らの発想によるものだ。この貯水タンクも地元のメーカーに寄付の依頼文を書いて児童がプレゼンテーションを行って獲得した。

4年生のあるグループの子どもたちは、私たちの案内役をかってでてくれ、実に誇らしげに、彼らが行ってきたことを日本から来た私たちに、先生の引率もなく最後まで紹介してくれたのであった。