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発達障害とは

2002年6月22日(土)
講師 大塚恵さん(メンタルクリニックダダ 心理士)

【講義のねらい】

発達障害の特性を理解し対応方法を学ぶ

1. 精神遅滞

1) 物事の理解ができにくいので、繰り返し、やさしく具体的に伝える。
2) 能力的にあった作業であれば、気分や調子の善し悪しによる作業量の変動は少ないことが多い。

2. 広汎性発達障害(自閉症)

1) パニックを起こしたとき
 背景にあるのは、状況に対する強い緊張や混乱である。
 原因を理解して対処することが大切。
 感情的な対応は厳禁である。
 周りの刺激から離すことが必要なこともある。

2) 自傷行為について
 何かを訴えたいがうまく伝えられないことからおきることがある。これに対して懲罰的な態度をとることは厳禁。

3) こだわり行動について
 関わる人が、こだわり行動にあまりこだわらないようにする。

3. その他 注意欠陥/多動性障害

1) 入力刺激をできるだけ整理する
2) 作業については小グループでの活動が有効。一つ一つ積み重ねていくプログラムが必要。
3) 完成された労働者ではなく、働いてからの指導を重視する
4) 認められたり理解される経験が少ない。長所を一つ一つひろったり、伝える。

質疑・感想・課題など

  1. 障害の分類をして対応することについてどう考えるべきか
  2. 障害の違いによって差をつけるということではなく、個別に対応するということとの意見が出された。
  3. 知的発達障害は目で見たところでは、わかりにくいが、足が不自由な人と、目が不自由な人で支援すべき内容が違うのと同様、障害の特性を理解して支援する必要がある。(障害の特性と実際の個人の理解が必要)
  4. 今回の短時間の講義だけで理解することは難しい課題である。参加者の中にはそれぞれの分野について経験を持っている人もいると思う。相互に知恵を出し合い協力できる体制を作ることでより適切な対応方法を見つけていけるのではないかと思う。