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2010年6月23日掲載


第12回 養育里親って知っていますか?

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Aちゃんはこの世に生を受けてすぐ乳児院に預けられ、その後、移った養護施設でもきちんと保護されましたが、「自分のことだけ」を見つめてくれる人が一人もいない生活を、七年間余儀なくされました。だから何もできなかったし、する気も起きなかったのでしょうか。小学一年のとき、施設ではなく普通の家庭で養育されることになった彼女に「今日は何日?」と尋ねても、いつもその答えは「わからん」でした。
 「春休みが終わって二年生になったのだから?」「一月!」
 学校で予定ノートにいつも日付を書いているはずなのに、こんな調子でちんぷんかんぷん。 
 
 二年生になった彼女の誕生日、初めて友達を呼んでパーティーを開きました。ケーキ屋さんに注文して作ってもらった思いっきり派手なケーキを前に、友達みんながお祝いの歌をうたってくれました。彼女はクネクネしながら指をくわえ、照れと嬉しさを体いっぱいに表しました。大好きなお友達に囲まれ、生まれて初めて自分だけのための誕生会をやっと開いてもらえたのです。普通なら生まれた瞬間から自分一人を見つめてくれる目がたくさんあるのに。お母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん。Aちゃんにはなかったのです。
 そして不思議な事。その誕生日以来「今日は○月△日ね」などと自分から言うようになったのです。誕生日を境に彼女の心にしっかりと日付が刻まれるようになりました。自分だけのために開かれた八歳の誕生日は大きく彼女の心を動かしたようです。
 何らかの事情で親が育てられなくなった子どもを養子縁組ではなく養育里親として自宅で預かり育てることができます。あなたも子どもの夢を未来につなげるお手伝いをしませんか?