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外国人教育支援 全国交流会 2002

教育の提言を市民から「外国人集住都市会議」へ

学者、行政、外国人、支援組織、教員が一緒に議論しました

学者、行政、外国人、支援組織、教員が一緒に議論しました

2001年に開催した「外国人医療支援市民団体 全国交流会」に続き、「教育の問題を全国の活動から学びたい」と、全国の関係者・団体が集う交流会を2002年9月に開催しました。交流会は2日にわたりのべ180名が参加し、熱い議論が繰り広げられました。7県13団体の発表やシンポジウムを通して、地域や子どもの国籍に関わらず、共通の課題が明らかになりました。

対象の子どもがブラジル人、中国帰国者、あるいは在日コリアンであったり、団体の担い手もペルー人だったり教員がいたり、と多種多様な立場の支援団体が集った初めての機会を提供できたようです。

その中で「問題の解決には、市民団体、当事者(保護者)、学校関係者、行政の連携が必要だ」という意見が多くきかれ、「立場の違いを越えて共に取り組もう」という思いを共有できたのは大きな成果でした。

交流会で明らかになった課題を、2002年11月7日に東京で開かれた「外国人集住都市会議」へ提言しました。この東京会議の14都市共同アピールには「国・県や関係諸団体と連携し、さらにはNPO・NGO及び市民ボランティアと協働して、『浜松宣言及び提言』の実現をめざしていく」という項目が新たに加えられるなど、交流会の成果が反映されました。

しかし、会議の傍聴では、様々な問題が顕在化している現場である地方自治体と、国の担当者の間に現状認識の温度差があることも見えてきました。今後も互いに経験や情報を分かち合い、粘り強く市民の声を届けていく必要性を感じています。

日時 2002年9月21日(土)~22日(日)
会場 浜松市地域情報センター ホール
参加団体 活動報告13団体、計37団体
参加者 計121名(浜松市内40人、浜松以外の静岡県21人、県外60人)

主催:浜松NPOネットワークセンター(N-Pocket)
協力:日本財団、市民がつくる政策調査会、浜松市

報告書

報告書目次

  1. はじめに・プログラム
  2. 活動報告一部:CSN、CCS、子どもの国、IAPE
  3. 活動報告二部:Grupo ABC、子どもくらぶ たんぽポ、ワールドキッズ コミュニティ、日本ブラジル教育サポートセンター
  4. 活動報告三部:とよなか国際交流協会「子どもメイト」、トッカビ子ども会 大阪府外国人教育研究協議会、兵庫県外国人教育研究協議会
  5. シンポジウム:「ネットワークで支える外国人の教育」
     ‐私たち地域ができること、行政がすべきこと‐
  6. 交流会提言:(日本語版・ポルトガル語版)
  7. 参加者の感想
  8. 新聞記事:静岡新聞・中日新聞・LOOK
  9. 団体資料:発表13団体の活動内容、連絡先、地域の概況、資料一覧
  10. 参考資料:外国人集住都市会議の概要、浜松宣言、東京会議アピール、
    サンパウロ・ロンドリーナ宣言、人種差別撤廃条約、 国際人権規約、子どもの権利条約

共通の課題

以下の共通課題に基づいて、2002年11月7日の外国人集住都市会議にて、提言を出しました。

(1) 不就学・不登校の子どもたちの存在

  1. 数を正確に把握するのは困難だが、増加傾向にある
  2. 児童労働の実態がある
  3. 権利はあるが、義務でないので「来てもいいけど、来ないのも自由」という学校の姿勢
  4. 保護者の教育に対する関心が低い

(2) 母語・母文化教育の重要性

  1. 言葉の壁による親子の意思疎通の困難や、親や母国に対する嫌悪感を持つようになる問題がある
  2. 母語の習得と日本語の習得は深い相関関係がある
  3. 本人にとってどれが「母語」であり、どのタイミングで学ぶのが適切なのかは、重要な問題
  4. 母文化を学ぶことは、自分のルーツに自信をもち、アイデンティティの拠りどころとなる
  5. 母語・母文化教育の担い手には当事者(保護者)が最適

(3) 居場所の必要性

  1. 話をきいてくれる人の存在。自分を解放できる場所の確保

(4) 高校進学の枠の拡大

  1. 将来への展望や、勉強する意欲をもつには、高校(大学)進学というモデル・目標が見えることが重要
  2. 高校でも言葉を中心としたサポート体制が必要

(5) 支援者の連携

  1. 外国人教育支援は、無償のボランティア・善意だけで解決できる問題ではなく、市民団体、当事者(保護者)、学校関係者、行政がネットワークで取り組むことが重要