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2010年度


多文化わかもの全国交流会2010

2005年の全国交流会開催後、参加者から多文化共生で活躍するリーダーが育ち、各地で活躍していますが、地域レベルの活動に留まっています。
5年ぶりに集まることで、これまでの参加者に加えて、新たなわかもののリーダーを発掘し、わかものたちのエンパワメントと、今後も継続できる全国的なネットワークづくりを図りました。

神戸から来た「ワールドキッズコミュニティ」Re:Cのメンバーが制作した動画。
【わぃわぃTV】浜松多文化交流会に参加してきました。

1.概要

日時:2010年7月31日(土)~8月1日(日)
場所:浜松市立青少年の家(浜松市中区住吉四丁目23-1)
参加者:多文化なわかものたち 浜松 18名、市外 17名(神奈川、岐阜、三重、京都、奈良、大阪、兵庫)
 講師、通訳、カメラ、支援者、スタッフ、ボランティア 21名  計51名
国籍内訳:ブラジル、ペルー、ベトナム、フィリピン、中国、インドネシア、アルゼンチン、パラグアイ

集合写真

2.企画・運営

主催:特定非営利活動法人 浜松NPOネットワークセンター
助成金:財団法人 自治体国際化協会
協力:Re:C(多文化な背景を持つ子供たちによる表現活動)
後援:浜松市、浜松市教育委員会、中日新聞社、静岡新聞社・静岡放送

3.プログラム

7月31日(土)

11:00 浜松メンバー集合 自己紹介、役割分担など打ち合わせ、昼食
13:00 県外参加者集合
13:30 開会
14:00 演劇ワークショップ 進行:ジルソン・ドス・サントス
16:00 休憩・おやつ
16:30 夕方の部:自己紹介とゲーム
18:00 夕食
19:00 夜の部:各地の活動報告
    浜松多文化演劇、ARACE、浜松大平台高校、多文化ファシリテーター、
    Re:C(多文化な背景を持つ子どもたちによる表現活動)、
    奈良多文化共生をすすめる外国人青年の会、ブラジル友の会、
    マルチカルチャー・チルドレンの会、豊中国際交流協会
21:00 入浴、就寝準備
22:00 深夜の部:しゃべり場

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8月1日(日)

8:00 朝食、清掃
9:00 朝の部:グループディスカッション
12:00 昼食
13:00 全体会:グループ報告、今後の予定など
16:00 解散

4.事業の成果

1)移民第二世代の共通課題が明らかに

関東、東海、関西地区の多文化共生に関わっている高校生・大学生・社会人が34名集まった。来日した年齢、国籍・人種的な背景などからも、それぞれの課題は異なる部分もあるが、「親に連れられて(本人の意思とは無関係に)日本に来て、日本で育ち、これからも日本で生活しようとしている」わかものたちの思いが共有できた。
高校・大学に進学した彼らは、移民第二世代の中では非常に優秀で、いろんな意味で恵まれている。困難を乗り越えて、そこまで辿り着くことができた人たちであるけれど、それでもなお進学・就職や国籍選択、アイデンティティなどで様々な壁にぶちあたっていることが共通課題として明らかになった。

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2)安心して意見を出せる場の提供

お互いの経験共有から、「悩んでいるのは自分一人じゃない」ことを認識したり、「日本人にも同国人にも親にも言えないことが、ここでは話せる」場になった。今すぐ解決できる解決策は見つけられなくても、そのヒントを見つけたり、壁に立ち向かうパワーの充電になった。

3)当事者の全国的ネットワークの構築

各地域の活動や課題について情報交換し、関東~東海~関西の当事者が顔を見えるつながりが構築された。今後どのようにネットワークを維持・拡大していくかについては、具体的なしくみまでは作れなかったが、各自の活動や意見などの交流を図っていくためにメーリングリスト等のゆるやかなつながりが作られた。また、神奈川の交流会に浜松の参加者2名が参加するなど、互いの交流も進んでいる。

今後の交流会継続の要望も多数出たが、企画運営に当事者自身がもっと積極的、主体的に関わることも提案された。

4)記録映像集の作成

当日、参加者の声や様子を撮影したものを90分のビデオに編集し、来られなかった外国ルーツの高校生、大学生や関係者、支援者に後で様子を報告することができた。

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5)浜松のわかものネットワークの強化と進路支援との連携

浜松からは17名の当事者が参加し、他地域の先輩たちからたくさんの影響を受けた。10月の高校進学ガイダンスでは「わかものブース」を出展し、交流会のビデオの紹介や、後輩たちからの相談に乗るなどの活動を行った。交流会以後に発掘した新しいメンバーも加わり、当事者による活動が生まれている。

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6)演劇ワークショップによるアイスブレークと身体表現

演劇WSを取り入れた多文化事業は神奈川でも行われているが、今回は浜松市在住のブラジル人演劇家の力を借りることができた。初めて会う人たちのアイスブレーク、言葉に頼らない身体表現、共同作業による即興演劇を2時間の間に行うことができた。

7)日本人の多文化理解

ボランティアスタッフとして参加した日本人も20代が3名おり、同じ年代の多文化ルーツのわかものたちの姿や意見に刺激を受けていた。「こういう世界があるとは知らなかった」「ぜひまた参加したい」と多文化理解の場になった。

5.参加者の感想

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  1. ふだんは表に出さなかったり、どうせわかってもらえないから…と思って言わないようなことを、この場所では思う存分話して、きいてもらって、共感してもらって…そういう場所の大切さを自分も求めているんだなぁ。映画ができあがっていろんな場所に出かけるチャンスができて、各地のおもしろい人たちと出会えて、その人たちをつなげたい、ひとつの場所でいろんなこと話したいという思いがかたちになって感謝。Auto estima自信が持てるように。テーマは継続。ミクロ、具体的なテーマ視点を持って。チャンスに感謝して次は。
  2. はじめてで緊張して、ほかの人と話すことができなく困っていました。けど少しずつちがう人と話すことができました。人前で話すのがにがてですが、とても楽しかった。体をうごかしたり、想像力をつかって考えたりするのがおもしろかった。自分たちの小さいときから話をしたりとか、これからどうするとかの話をしたことがなかったので、自分にやくだったと思いました。また友だちをさそって来たいです。
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  4. 何をやるのか未知の世界でしたが、演劇を通じてみんなが少しずつ一つになるにつれて、2日目には熱いトークが各々の立場からもの事を考えて発言し、これからの国際交流をどのように発展させていくのか話し合えて、新たなネットワークが作りあげられてよかったと思う。
  5. 5年ぶりの参加で、昔いたメンバーの何人かにも会うことができて、若い弟や妹たちにも出会えて本当によかった。実は、参加しようかどうかすごく悩んでいました。最近、制度のカベに再びぶつかったり、自分の研究も思うように進められなくて、みんなに会って話せる自信がまったくない感じでした。しかし、数日前にお世話になった先生に10年ぶりに再会して「一人で考えても答えが出ないなら、いろんな意見を聞いてきたら?」と言われ、来る決心をしました。

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    自分と似たような生い立ちをした人たちの話を聞いたり、自分の話を聞いてもらったりして、自分の中でモヤモヤしていた何かがもうなくなってスッキリしました。これからも頑張っていけるパワーをタップリもらいました!!!ありがとうございました!!

  6. 初めての参加で、自分と同じ環境に置かれて育ってきた人が大勢いると分かって、自分が特別でないことがはっきりしてよかった。各自の悩みだと思っていたようなことも、ほとんどの人が経験していたことであり、しかし、それぞれの解決法があり、人と同じ方法では解決しないということもはっきりして、ためになりました。
  7. 5年前に交流したメンバーと再会できて、同窓会みたいですごくうれしかった。今の私は以前のように自分のアイデンティティに関して悩みもなく、自信を持って生きています。だから、話し合いにおいても、5年前とは違った成長した私で話すことができた。それを実感できたことがうれしかった。
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  9. 過程はどうあれ、最終的に皆が前向きになれたことがすごくよかった。社会問題は複合的なものなので、自分が何かを頑張りたいと思い頑張り続けることで、結果的にはけっこう多くの人が救われたりします。なんで、頑張れそうなら頑張ればいいし、頑張れないなら休んでいきましょうか。終始、具体的な論点が定まらないままぼんやりした話し合いが多かった。今度話をするときはもう少しミクロから論点を決めて話せばと。
  10. 今、大阪で一人暮らしで、自分の母国語を使う機会がなくなってしまって、久しぶりにペルーやアルゼンチンの方たちとスペイン語で会話できて、自分の中でまいごになっていた部分を見つけた感じで気持ちよかったです。これから参加する子どもたちに希望を与えるために、悪いことばかりでなく、いいことについて見つめなおす必要があると思います。
  11. 日々の活動のモチベーションを高めることが一番の良い点です。他の参加者から良い刺激を受けて、向上心がいつも生まれます。
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  13. 自分と同じ境遇の人や、自分とは全くちがうルーツの人、いろんな人との出会いを通じて私自身少し成長できたと思います。受験とか受験とか受験とか…すごく不安なことは山ほどありますが、学んだことを糧に少しずつ少しずつ大人に近づいていければと思います。またぜひ開催してください!!!楽しかったです。ありがとうございました。
  14. 他地域の活動や考えていることを知ることができた。普段自分たちが思っていること、不安なことを話できてよかった。1日目のワークも楽しかったし、すぐにみんなとうちとけて仲よくなれた。浜松ではこんなことをやっているんだよということを地元にもちかえり、自分の成長へとつなげていきたいです。交通費がでるのは個人で来ている人にとてはとても大切な事で、これだけの人が集まった要因であったと思います。ただ、もっと自由な時間があればなと思いました。来年も再来年も是非来たいです。
  15. 今まで日本社会の中でしか暮らしていなかったので、まわりに自分のような人はいませんでした。まわりと違う自分が嫌だったり、孤独を感じたこともありました。みんなに出会えて、それぞれの話を聞いて教わったこと、気づいたことがたくさんもらえました。すばらしいみんなに出会えたことを嬉しく思います。1泊2日はあっという間で、もっとじっくり話せる時間があればいいなと思いました。
  16. 意見交換をして気づいた事は、自分と同じ考えや苦労をしたことを共感した面もあれば、全く違う観点で考えていたり、生い立ちが違う分、視点が異なったりしてすごくおもしろかったし、勉強になった。特に国籍については、帰化しない理由に今の国籍をほこりに思っているからで、国や生い立ちが変われば国籍に対する考え方が変わるんだなって思いました。
  17. Re:Cメンバーのハオくんの日記