特定非営利活動法人浜松NPOネットワークセンター

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2015


NPOの労働状況 ヒアリングまとめ(浜松)

浜松市内に拠点をおく11団体の代表に、さまざまなNPOにおける労働環境(労働・活動内容及び時間、報酬額、労働契約内容、課題など、事業受託時にみられる問題点、事業評価など)と、「NPOで働くこと」に関する考え方についてヒアリングしました。そこから見えてきたことをまとめました。

主な収入源からみた特徴

1)講師が教室を開く活動(自主事業)

サービス受益者が、例えば外国人の子どもの場合、市場性がなく、資金調達が困難。
一方、一般の子どもたちだと、塾のように参加費徴収が容易い。

・行政の委託事業は、規模によって給与の安定・不安定の度合いが左右される。
・食べていける仕事を他に持った人が、スタッフとなっているケース。
・正規職員の雇用が発生したことで、有償ボラ×短時間×複数人のワークシェアリングの体制が崩れたケース。
・講師料の支払い先については、有償ボラ、非正規職員、正規職員とバラバラ。社保が払えないので謝金だったり、謝金の頻度が多すぎて煩雑⇒固定額⇒労働保険発生 など状況は様々。

2)公的な事業・場を管理運営する継続的事業(委託事業)

・正規職員をおかず、ミッションを理解する役員と事務局長が牽引しているケース。
・行政との関わりが強く、市職員に準じた保障を希望しているケース。
・指定管理事業を受けて、雇用を始めたケース。
・設立当初のボランティアベースの時代から、障害者総合福祉法の事業である程度安定した雇用へ。さらに、社会福祉法人への展開を検討するケースも。
・緊急雇用事業をきっかけに、労働環境を整備。従来のスタッフと緊急雇用のスタッフと労働環境についての視点は大きく違っていた。
・福祉系では、NPOに優秀な有資格者の人材が集まりにくく、能力不足やミスマッチの雇用例も。施設間の移動ができる団体の適正な規模とは?

NPOとしての意識

・設立者または設立に関わっているCEOのため、ミッション遂行の想いは強い。ほとんどの団体で、法人ミッションを理解しているスタッフと労働者としての意識だけのスタッフが混在している状態を、現実としてそのまま受け止めている。
・福祉系は、NPO法人でも社会福祉法人でも同じ悩みを持っている。人が相手なので、時間が来たら終わり、という訳にはいかない。ミッションの伝達をきちんとしないといけない場面が多い。

労働法への姿勢

・有償ボラの扱いに迷っているが、経営上、差しさわりが少ない形としてとらえている面もある。
・雇用が進んでいる団体では、事業での必要な残業があるところは、ルールに従って処理されている。
・必要な保障として、昇給や退職金制度を挙げているところも。一般企業や公務員に近い雇用条件を視野に入れ始めているところもある。
・NPO運営上の課題についてのQ&A集の要望は、検討の余地あり。

労働か?活動か?

・労働と活動の分量は、事業スタッフは労働の範囲でバランスが取れているが、その分、役員・CEOに近い人にしわ寄せが行き、アンバランスだと理解している。
・人が相手の活動において、割り切ることができないと考えるなど、人に依存する部分が大きい。

人的確保

・雇用を続けるためには、経営の安定があってこそ。
・自主事業での資金調達を、解決の糸口と考えている。
・NPOで働き続けることができるというロールモデルが必要。
・指定管理事業では、ある程度の期間(複数年)人材が確保できるメリットがある。
・インセンティブのあるインターン制による次世代へのアプローチの可能性。