特定非営利活動法人浜松NPOネットワークセンター

N-pocket活動検索

キーワード一覧

2013年度 事業報告

1.NPO支援事業(中間支援組織機能強化事業)

(1)共同事務所運営 

1)会議室貸し出し
2)事務機器貸出 コピー機、輪転機、プロジェクター、ビデオ、ノートパソコン ほか
3)事務局代行 5団体 電話問い合わせ窓口、郵便物等の収集・保管
(特)浜松城北体操クラブ、浜松環境ネットワーク、(特)フィリピノナガイサ、The TOKAI Branch of the “GAIJIN”
「第59回子どもを守る文化会議、未来に広がるネットワークinはままつ」実行委員会
 12/14-15 会場:静岡文化芸術大学  250名が参加の全国大会の実行委員事務局を代行
4)交流コーナー 他団体のチラシ・ニュースレター等の展示、物品販売

(2)啓発

1)NPOプレゼント講座 in 西遠(6年目)【静岡県労働者福祉基金協会 委託 70万円】

地域のさまざまな課題を解決するために、NPO、地縁組織、議員と共に課題を共有し、解決の糸口を探る「地域をつなげる at 円卓会議」を3回開催。
(1)西遠地域NPOによるCEO会議 -課題を共有しようー
7/13(土)13時半~16時半  場所:浜松市福祉交流センター
NPO法人のCEO(代表、事務局長、常任理事など)が集まり、事業規模や設立年ごとにグループディスカッションを行って課題を共有し、交流を超えるネットワークの可能性を探った。
 参加者:32法人から35人のCEO、主催者・スタッフ 7名
(2)地域とNPOのネットワーク会議 -地域の課題を解決しようー
9/14(土)13時半~16時半  場所:浜松市福祉交流センター
高齢化、防災、子育て、まちづくりなど地域の様々な課題を解決するために、地区社協での取り組みや役割を知り、地域とNPOが組んでできることを模索した。
参加者:NPO 20団体23名、社協関係 7団体10名、その他3名 計36名 スタッフ3名
(3)議員と語ろうNPOの円卓会議 -現場と課題課題の一歩を探ろうー
12/21(土)13時半~16時半  場所:浜松市福祉交流センター
コーディネーター 日詰一幸(静岡大学人文社会学部教授)
「新しい公共」の担い手として活躍の場を広げてきているNPOが、現場の声を政策に反映していくために、NPOが議員と志を共有する「円卓会議」を開催し、議会との協働を模索した。
 参加者:浜松市議5会派より5名、NPO法人16団体20名、オブザーバー6名 計31名、主催者・スタッフ 5名

2)NPOプロモーション 広報力UP連続講座  【浜松市市民協働・地域政策課 委託 59万円】

「書く」「話す」「メディア活用」という3点から講座を構成した。
3回連続:6名、2回参加:17名、1回のみ参加:25名
第1回 文章編  2/8(土) 場所:浜松市福祉交流センター 講師:イケダハヤト(プロブロガー)
 参加者:31名(21団体、NPOの所属なし7名)
第2回 スピーチ編  2/11(火祝) 場所:同上 講師:蔭山洋介((株)コムニス、スピーチライター)
 参加者:31名(21団体、NPOの所属なし5名)
第3回 メディア活用編  2/27(木) 場所:静岡エフエム放送 講師:鈴木秀明(静岡エフエム放送)
 参加者:17名(9団体、NPOの所属なし4名)
 実践編 ラジオK-mix「みんなの19HR」に10分間出演し、NPOの活動をPR 
3/5 N-Pocket、3/12 楽舎、3/19 はままつ絆の会、3/26 えんしゅう生活支援net

3)NPOと学生の協働による“NPO”PR事業  【浜松市市民協働・地域政策課 委託65万円】

「はままつ夢基金」登録団体のNPO15団体と浜松市内のデザイン系専門学校2校、大学2校の学生17名をマッチングし、団体の活動紹介と夢基金への寄付を呼びかけるポスター・チラシを制作。
学生にとってはNPOを理解し、社会貢献するきっかけとなった。
市役所の展示(3/10~20)では、市民、市職員158名に投票してもらうコンテストを開催した。

4)NPO法人会計基準の普及促進

  1. NPO会計相談
  2. NPO法人会計基準普及調査(白書づくり)に協力 (NPO法人会計基準協議会)
  3. ソリマチ会計ソフト等の販売

(3)情報収集提供 

1)ニュースレターの発行(季刊)

4月、7月、11月、1月に発行。会員、関係団体など毎回約200部を送付、各8ページ。

2)ホームページやメールによる情報発信

・会員メーリングリストで助成金やイベント情報を提供。また会員相互の情報共有を図った。年間投稿数124通、登録者105名
・ブログ「ぽけっとのなかみ」に記事を83件アップ。1年間で約15,777件のアクセス(前年比39%増)。ニュース、イベント案内・報告、助成金情報、今日の事務局ほか。
・Twitter @N_Pocketで1490ツイート

3)総会記念講演会

5/25(土)「3.11仙台から~東日本大震災と社会教育」石井山竜平(東北大学大学院) 参加者40名

4)N-Pocket

1/19(日)新年サロン「避難所運営ゲーム HUGを体験しよう」 参加者33名
会場:クリエート浜松  協力:浜松市社協、浜松市災害ボランティアコーディネーター

3/30(日)「シネマイーラの榎本さん、市民活動を応援ありがとう・もっとつながろうの会」 参加者12名
 会場:コミュニティカフェ・チャンプル

5)取材・視察・相談

マスコミ、市民団体、学校・大学、行政等に有料(3000円/1h~)で対応。
視察対応 8 件(中間支援2、多文化4、JC 1、SL 1)
電話相談:31件(ジョブコーチ、ICT、多文化関係の相談は除く)
メール相談:約10件(団体探し、ボランティア希望、運営相談、協力依頼ほか)
来訪相談 多数

6)講演・原稿・掲載依頼

講師依頼 15件(中間支援 3、ICT 5、多文化5、JC 2、Save Japan 1)
新聞・雑誌掲載、ラジオ掲載 13件(中間支援 3、JC 3、ICT 5、多文化 1、Save Japan 1)

7)全国会議等への出席、連携、協力

・静岡ワークライフ研究会(静岡)
・(財)静岡県労働者福祉基金協会「NPOパートナー委員会」(静岡)委員
・ふじのくに西部「西部地域市民活動ネットワーク研究会」
・日本NPOセンター「民間NPO支援センター・将来を展望する会(CEO会議)」
・NPO法人会計基準協議会
・NPO法人会計基準普及調査(白書づくり)(再掲)

(4)地域資源調査・開拓

Webサイト「静岡県西部 外国ルーツの子どものための教育支援情報倉庫」更新
はままつ市民の力きらきらBOX更新

(5)提言

1)浜松市、静岡県、国に委嘱された委員(2013年4月~2014年3月)

井ノ上美津恵:浜松市みんなのはままつ創造プロジェクト審査委員
大野木里美:浜松市ユニバーサルデザイン審議会
小林芽里:静岡県事業仕分け専門委員、浜松市環境審議会、浜松市外国人子ども支援協議会
山野由香:浜松市中区障害者自立支援連絡会、西遠地区就業促進協議会

2)具体的な意見書の提出など

・パブリックコメント
静岡県情報化基本計画(新ふじのくにICT戦略)3件

2.多様な人々の社会参加支援

(1)障害のある人

1)ジョブコーチ派遣事業(13年目) 【静岡県経済産業部雇用推進課 委託2,980万円】

 ・ジョブコーチ派遣
 対象者:253名、支援回数:3,270回、支援回数は1回~63回 平均12.9回
・スキルアップ研修(13年目)
発達障害のある人の特性と就労支援・SST体験、日本で一番大切にしたい会社(雇用事例)、高次脳機能障害の復職支援、障害者雇用と権利擁護など多方面からジョブコーチの資質の向上を図る講座を三島、静岡、藤枝、磐田、浜松の県内5箇所で計10回開催した。
<支援結果>
・ジョブコーチ派遣業務では、障害者の就労に関わる労働行政、福祉行政、学校、施設、事業所、家族などと連携をとりながら支援を行ない、障害のある人の雇用の促進、定着につなげることができた。
・今年度から、特別支援学校の職場実習謝金とジョブコーチ支援の併用が可能になったことから、学校からの実習支援が大幅に増加した(前年17件⇒本年31件)。
・ジョブコーチ全体会議の開催
 12月19日に「第1回静岡県ジョブコーチ全体会議」を開催し、これまでの支援のあり方を個々に振り返り、静岡県ジョブコーチとしての役割、他の支援機関との連携、今後目指すものなどについて、ほぼ全員で話し合うことができた。60名を超える静岡県ジョブコーチの支援スキルの底上げ、世代交代なども今後の課題として挙がった。東部地区におけるジョブコーチの増員も急務である。

2)障害者職業センタージョブコーチ事業(第1号障害者職場適応援助者助成金事業)(11年目)【独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 28万円】

職業センターとの連携の下に実施するジョブコーチ支援事業(ジョブコーチ1名)
フォローアップ支援先1箇所(1名)、新規支援先2箇所(2名)

3)緊急雇用 静岡県地域人材育成事業「ジョブコーチ養成事業」(4年目)【静岡県経済産業部雇用推進課 委託3,272万円】

浜松と富士の2拠点で8人を育成
県内外の障害者就労に関わる様々な研修を受講し、施設実習、ジョブコーチ現場実習を行った。研修を全て修了した7名を、年度末に静岡県ジョブコーチとして登録した。

4)「障害者雇用アドバイザー事業」(2年目)【静岡県経済産業部雇用推進課 委託507万円】

県内を東・中・西部3カ所に分割し、西部を当法人が事業受託した。雇用アドバイザーを4名配置し、157事業所を支援、42事業所56名が雇用となった。支援は、オールしずおかベストコミュニティの求人開拓員からの依頼と前年度からの引継等直接依頼分とに分けられる。

5)「静岡県ジョブコーチ養成セミナー2013」開催 (6年連続)

運営主体事務局:就労支援ネットワーク藤枝
日時:6/22・23,7/5・6   会場:藤枝市市民文化センター
公開講座を含め93名が受講し、各障害特性と職業的課題、ジョブコーチ支援の方法、静岡県ジョブコーチ制度や関係機関との連携の取り方などを、それぞれの専門分野の講師から学んだ。
全講座を受講した者は43名、全課程を修了して拠点に所属し、ジョブコーチとなるべく実習を開始した者は6名であった。そのうち2名がすでに活動を開始している。

6)「静岡県障害者臨時職員就労支援」 (新規) 【385万円】

2013/4/1~2014/3/31まで静岡県が緊急雇用(県本庁内、特別支援学校)した10名の障害者の内、8名(県庁経済産業部1名、教育委員会4名。御殿場特支、静岡北特支、藤枝特支各1名)への職場定着支援を行った。10名のジョブコーチを406回派遣。1名のみ継続雇用となった。

7)他団体とのネットワーク

<参加会議等>
(県外)ジョブコーチカンファレンス、職場適応援助者養成研修機関連絡会、JC-NET会議
(県内各地)浜松市就労支援チーム会議、就業促進協議会、障害者就業・生活支援センター連絡会議、ジョブコーチ事業推進協議会、特別支援学校卒業予定者移行支援会議、障害者就職面接会(相談ブース)、障害者就労事業所見学説明会、浜松市中区障害者自立支援連絡会、駿豆地区自立支援協議会、就労部会、静岡障害児(者)進路担当連絡協議会・企業部会、障害者雇用促進セミナー&見学会、障害者就職面接会、精神保健福祉ネットワーク会議、藤枝市役所自立支援課、特別支援学校実習支援振返り会、「将来を考える会」~18歳の選択~(旧浜松市内の福祉事業所&相談支援事業所が大集合!!)、障害者雇用促進トップセミナー(相談ブース)
<講演活動等>
・7/24 ふじのくに西部NPO活動センター・ワークピア磐田「新たなる人材の発掘 CSRとしての障がい者雇用セミナー」(山野由香)
・9/24 富士特別支援学校富士宮分校「ジョブコーチ支援について 企業向けプレゼン」(芦澤晴己)
・11/20 富士特別支援学校富士宮分校「支援機関に向けて ジョブコーチ支援とは」(芦澤晴己)
・11/22 学校法人 染葉学園「ジョブコーチから見た障害者就労の事例検討」(田中はる子)
・12/5 富士市特別支援学級 進路学習会 シンポジスト(芦澤晴己)
・1/31 障害者雇用企業情報交換会「企業と関係機関事例発表」(長橋あけみ)
・2/6 浜松育成会「ジョブコーチについて」(山野由香)
・2/6 「発達障害の正しい理解と早期からの支援について」(長橋あけみ)
・2/27御前崎家族会「精神障害の方の企業就労の考え方と事例」(田中はる子)

(2)ITによる社会参加

1)静岡県西部障害者マルチメディア情報センター(MMC)の管理・運営(13年目)【静岡県健康福祉部 委託 313万】

・来場者数 2,123名
・西部MMCの管理・運営 ザザシティ中央館ザザシティ中央館4F、火・木・金・土・日(10:00~18:00)
・オアシスのホームページ作成・管理
・OAK(どこでもスイッチ)えんしん地域サポートよりN-Pocketへ寄贈
・自主企画
 -ミニ講座:視覚、知的、四肢ほか、様々な障害の方が利用
(各人の希望に合わせてスタッフが指導)
 -視覚障害者向けiPad講座(VoiceOver、キーPAD)述べ20名
 -水彩画ソフトを使った年賀状講座 3名
 -ボランティアネットMLの運営管理(オアシスに参加した人々と情報共有)89名
・ボランティア他団体との連携
 -しずおかパソコンボランティアねっと西部とiPad読み上げ機能(VoiceOver)を使って視覚障害者支援のための講座開催
<成果>
・西部パレットの県総合庁舎への移転に伴い、ザザシティ4Fへ移転。ITの操作に困難を抱える人たちのオアシスとなりたいという思いから、通称をSMMCから「ICTバリアフリーオアシス」に変更。
・事業費削減に伴い開所日数・時間が減少し、合計来場者数は減少しているが、1時間当たりの平均来場者数は1.05名で、パレットでの特別なイベントのあった年を除けば過去最高であった。
・また、7名のスタッフがワークシェアリングしながら活動することによって、それぞれの専門性をセンター運営に生かすことが可能となっている。
・ALSや脳性まひなど重度肢体障害者が自分の意思でPC操作また家電操作ができるようになるためのOAKを、えんしん地域サポートより寄贈いただき、センターで紹介できるようになった。
・静岡市、豊橋市在住の視覚障害者で、iPad購入相談、VoiceOverによる読み上げ操作を学ぶため来場がある。

2)オアシス委員会

2回開催。それぞれの分野からの情報提供、センター運営に関してのアドバイス。
構成委員(ボランティアとして協力):市川健悟(浜松市視覚障害者福祉協会)、平井明樹夫(しずおかパソコンボランティアねっと西部)、谷川憲司(静岡文化芸術大学)、和久田学(大阪大学大学院 連合小児発達学研究科 子どもの発達科学研究所浜松)、榊原正一(静岡県立視覚特別支援学校)、大野木里美(バーチャル工房事業コーディネーター)、井ノ上美津恵(N-Pocket代表理事)、島田江津子(オアシス事業コーディネーター)、(静岡県健康福祉部事業担当者)

3)オアシスボランティアスタッフ会議

毎月開催 スタッフ7名+事務局スタッフ
互いのスキルをさらに高めるための学習会を実施しながら、センター運営に関わる情報交換会を行っている。アプリ開発者にアプリが障害者にとって有意義である事、また要望を直接伝えることもできた。

4)西部地域障害者在宅パソコン講習(11年目)【静岡県健康福祉部 委託 51万】

事業費1時間あたりの単価が下がる。254時間、受講申込み24名(視覚8、視覚肢体重複1、視覚内部重複1、肢体9、聴覚2、聴覚知的重複1、内部2)、講師実働10名
Skype、Heartyladder、点字図書館からの点訳・音訳図書ダウンロード操作、iPadやiPhoneなどを利用したコミュニケーション講座、重度肢体障害者がMOS資格取得

5)障害者福祉施設内でのパソコン講座【浜松市福祉事業団 42万】

地域活動支援センター「オルゴール」で4月~3月に20回+10回開催。延べ受講者数 277人、ボランティアのべ93名
人気のある講座で受講者が多いため、初級講座を増設。重度の身体障害者もいるため、アシスタントが一人ずつ付かなければならない人もいる。今年iPadを講座に取り入れた。

6)障害者のパソコン操作をサポートする人のためのサポーターサロン

月1回、パソコンボランティア特別研修修了生、しずおかパソコンボランティアねっとメンバーと在宅パソコン講座講師、ボランティアが集まり、スキルアップのため情報を共有し勉強会を開いている。
10月には障害者施設の秋祭りに参加し、サロンに参加できない施設入所者と交流を深めた。
次年度からは自主的なグループとして活動。

7)浜松市社会福祉協議会助成事業(新たなコミュニケーションを支援するボランティア養成講座)【浜松市社協 10万+事業収益 10万】

スカイプを新たなコミュニケーションツールとして、ボランティア活動に活かすことを目的とした。参加者11名

8)ぽけっと工房(7年目)【事業収益 218万円】

登録テレワーカー数のべ22名(四肢10、視覚3、知的1、内部2、精神4、聴覚2)
◇バーチャル工房支援事業(8年目) 【静岡県健康福祉部 委託 97.1万】
・受注実績29件(データ入力、テープ起こし、イラスト作成、Webページメンテナンス等)
 発注者は、大学、民間企業、任意団体、個人など。
・テレワーカーの交流会「ぽけみん」を5月26日開催。テレワーカー9名、サポーター4名参加。
◇ぽけっと工房自主事業
・受注実績28件(データ入力、テープ起こし、Webページ作成、Webページメンテナンス、データ分析、印刷等)
 発注者は、浜松市、大学、民間企業、任意団体、個人など
<成果>
 県委託の「バーチャル工房支援事業」が前年度から半額の委託費となったため、契約条件の範囲内の業務をバーチャル工房支援事業、それ以外を自主事業として明確に切り分けて実施した。
 任意団体の月例のチラシ印刷発送作業や浜松市委託のアンケート用紙発送業務など、N-Pocket事務所でパソコンを使わない業務はこれまで同様自主事業としたが、県委託事業として規定されている人件費を超えた業務はすべて自主事業に分類することとした。
やりくりの厳しい中、顧客に対して値上げの理解を仰ぎ、技術サポーターのボランタリーな協力を得、結果的には総受注件数は57件。総収入は210万円を超えることとなった。
業務は、大まかに以下のようなパターンで依頼がある。
・年間契約:Webページメンテナンス
・定期的(月ごと、半年ごと等)依頼:チラシ印刷発送、Webページメンテナンス
・特定の大学や事業所から準定期的依頼:テープ起こし、データ入力、墨字訳
・単発:Webページ作成、アンケート発送集計、データ入力、デザイン、テープ起こし
 固定の顧客の存在はありがたく、担当者も定期的な仕事、馴染みの仕事はやりやすく心の安定にもつながる。顧客の期待を裏切らないよう品質の高い仕事を続けていく必要がある。
 テレワーカーはこの1年を通じて1名の新規登録と4名の登録解除があり、多少の入れ替えがあった。登録解除の4名のうち2名は就職等でうれしい卒業である。一方で、逝去された方が1名、新たな難病が見つかり続けられなくなった方が1名あり、この事業の考慮すべき点を改めて感じた。
 テレワーカーへの一人当たりの年間支払い額は、0円から22.7万円で、平均4万円ほど。できるだけ多くの仕事をやりたい人、やれる範囲でぼちぼちやりたい人、社会とつながっていたい人など、テレワーカーのぽけっと工房への期待や関わり方も様々。それぞれのスタンスを理解して関わっていくことが無理のない長続きのする活動につながると考える。
テレワーカーの交流会「ぽけみん」は、障害の種類もPC技術や経験も異なるメンバーが互いに知り合う場。5月に1回実施した。前半はざっくばらんに自己紹介や情報交換。後半は東京から講師をお招きしてのWebページの効果的な作り方の講座。IT分野では常に新しい情報や技術を取り入れて効率よく仕事をしていく必要があるが、内容が分かった人もあまりよくわからなかった人も、一緒に新しい技術を聞いて共に学ぶという「共有の場」に意義があると考えている。仕事だけでなく、相互の交流の場は自分を見つめる機会でもあり、今後も続けていきたい。
県委託事業は2013年度で終了となった。在宅就労支援をすることで企業への就職や起業などの自立を促すことを事業の目標とするならば、その期待に応えたといえないかもしれない。
 これまで登録されたテレワーカーの実人数は35名。様々な状況で在宅している。その多くは、雇用率にカウントされる週20時間以上の就労や、事業主として顧客のニーズに応えて納品していく起業の環境や条件が整っていない現実がある。テレワーカーそれぞれが、自分なりの働き方、社会との関わり方を模索しており、その一つとしてぽけっと工房との接点を求めている。起業した人はおらず、就職した人もわずかだったが、この8年関わってきたすべての人に技術の向上が見られ、すべての人が多少なりとも社会と関わりを持つ実感を得ていると確信している。
 事業の意義を理解し、テレワーカーを応援して、仕事を発注してくれる顧客の存在もありがたい。効率のよい事業の進め方やサポーターの確保など課題は多く残されているが、条件が合い意欲があればITによる在宅就労で社会参加が実感できる、その実例を増やすことこそ自主事業として続けていく意味はあると感じている。

(3)多文化共生(在住外国人との共生)

1)外国ルーツの子どもと親のための高校進学ガイダンス(9年目)【HICE補助金】

12/8(日) 浜松市総合産業展示館
参加者 64名(子ども17、保護者20、支援者・見学者7、講師3、通訳8、ボランティア6、スタッフ3)
(国籍別:ブラジル16、中国4、ペルー2、日本1)
内容は、中学校の先生の話、高校の先生の話、先輩の体験談5名、個別相談(5ブース)。今回初めて東区で開催し、東区7名、浜北区3名と当事者の約半数が開催地域の近くからの参加となった。しかし、申込み30件に対し、当日出席が13件と参加率が悪く、どの言語の通訳を何人準備するかは毎年頭を悩ませている。

2)「高校進学ガイドブック 静岡県版 2014」の作成(9年目)【三井物産寄付 20万円】

静岡県教委、静岡県私学振興課の協力で、やさしい日本語(ルビつき)、ポルトガル語、スペイン語、英語、タガログ語、中国語の6言語で作成。静岡県の高校進学パンフレットに多言語ガイドブックの紹介を掲載。浜松市内の小中学校、県内の外国人集住地区の中学校に日本語版を配布。

3)多文化わかものカンファレンス2013 【GAIJIN- TOKAIとの協働】

7/20(土)-21(日) 浜松市青少年の家、クリエート浜松
外国ルーツのわかものと日本人のわかものが40名参加。アイスブレイク、フォトスカベンジャーハント、演劇ワークショップ、ディスカッション、調理などを行った。教育をテーマに「早くから働くか、進学するか?」「学校での特別な支援は必要か?」についてディスカッションを行い、出た意見を報告書にまとめた。
12/15「子どもを守る文化会議」分科会を担当、外国をルーツとする子どもの支援について話し合った。
<成果>
2004年から4回目となる「多文化なわかものの交流会」。今回は初めて当事者のわかものたちが主体となって企画運営を担った。関心が高くない層の参加もあり、ディスカッションでは日本で育った当事者ならではの意見、視点が多数あった。これらの意見を報告書にまとめ、社会に発信することができた。

4)情報収集発信 【HICE補助金】

Webサイト「外国ルーツの子どものための教育支援情報倉庫」新たにドメインを取り、タイトル名もリニューアル。英語版、高校進学ガイドブックのHTML版を新設。
高校進学情報、日本語、学習教室、外国人学校、支援情報、支援団体・教材リンクなどを更新。(再掲)
・相談件数:46件 進学進路相談、講師紹介、団体紹介、視察4ほか。県外からも数件。
<講演活動等>
・フィリピノナガイサ「静岡県 外国人学校進路相談事業」検討委員
・静岡文化芸術大学「多文化子ども教育フォーラム」に準備委員で協力
・6/7 ARACE「虹の架け橋教室」で野外授業の講師
・9/17関西大学・大阪大学・福岡教育大ほか研究会で「ブラジル人学校の現状」について報告
・11/13 「外国人集住都市会議ながはま2013」 出席
・1/12 進学ガイダンス主催者交流会(東京) 浜松の状況を報告
・3/23 神戸ワールドキッズコミュニティ「教育環境を振り返る座談会~言語形成を中心に」ファシリテーター

(4)環境・地域の自立

1)SAVE JAPANプロジェクト(2年目)【日本NPOセンター委託事業】

損保ジャパン・日本興亜損保、日本NPOセンター、中間支援NPO、環境団体の5者の協働事業
47都道府県で展開する希少生物・生物多様性保全の普及啓発プログラムの静岡県を担当。
(1) NPO法人「里の楽校」と藤枝市の小田野沢ビオトープで2回開催
1) 6/8「小田野沢にはどんな生き物がいるのかな!?」 65名
2) 11/17「里山の生き物たちと触れ合おう」 30名
(2) 「浜松水辺を愛する会」と浜松市西区の東神田川で2回開催
3) 7/27「東神田川 川の生き物観察会」 24名 → 7/20 TOKYO FM「Eco Action World」出演
4) 8/24「東神田川 希少生物と外来生物」 26名 → 10/27 TBSテレビ「風の言葉」で紹介
(3) CSRダイアログ「みんなで語ろう!これからの企業とNPOの協働のカタチ~”SAVE JAPAN プロジェクト”3年間のあゆみから~」にパネリストで登壇、静岡の事例を紹介

2)静岡県内外の災害ボランティアによる救援活動のための図上訓練(2年目)

静岡県ボランティア協会が実施した「第9回 図上訓練~見つけよう助け合いのカタチ」の企画運営に協力。ワーキングループ3回(9月~2月)、浜松市の準備会1回(2月)、訓練当日に参加。
3/1-2 図上訓練は県内外から約430名が参加。県外の災害支援団体と県内市町のマッチングを行い、特に「要援護者」について想定と対応を考えるワークショップを行った。
<成果>
「災害コーディネーター養成講座」への参加、N-Pocket新年サロンで避難所運営ゲームHUGを実施、「つなプロ」本の点訳など、中間支援NPOとして何ができるか、何をすべきかをN-Pocket内でも検討中。今後は浜松市内の平時からの緩やかな連携ネットワークの立上げに協力。

3.組織の管理運営

1)事務局会議

 事務局に勤務する全スタッフによる事務局会議を毎週水曜10:30~12:00で、48回行った。内容は各事業担当者から1週間の活動状況報告、事務局よりの事務連絡、活動運営のための相談・協議を行っており、実際に物事を進める場合の決定の場となっている。

2)理事会

3回の理事会を開催し、事業運営、組織運営に関わる協議を行った。
2013年5月25日(土)10:35~12:20 理事5名、その他2名
2013年11月6日(水)18:45~21:40 理事6名、監事1名、その他3名
2014年3月16日(日)13:00~16:00 理事7名、監事1名、その他3名

3)総会

5/25(土)13:00~14:50 浜松市福祉交流センター 
 参加者:正会員20名+委任状提出者9名(正会員総数61)、賛助会員7名、その他10名
 記念講演会「3.11仙台から~東日本大震災と社会教育」を開催(再掲)